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前立腺がん検診
 前立腺がんは、早期に発見されれば適切な治療により治る可能性が高いがんで、早期発見が非常に重要です。しかし、早期にはほとんど症状がないため、前立腺がん検診を受診することが、現在考えられる早期発見のための最も有効な手段です。
対象者
 北九州市内にお住いの50歳以上の男性のうち、職域等で受診する機会のない方
検査内容
 採血(PSA [前立腺特異抗原] 濃度の測定)
受診回数
 原則として同一人について年1回
検診料
 一部負担金 1,000円
    但し、下記の方は無料(一部負担金免除)
    @後期高齢者医療制度の保険証が交付されている方
    A生活保護世帯に属する方
    B市民税非課税世帯に属する方
    D70歳以上の方
前立腺がんとは??
 前立腺がんは、前立腺肥大症とともに、中高年の男性において注意すべき前立腺の病気のひとつです。
 前立腺がんの発生には男性ホルモンが関与しており、加齢によるホルモンバランスの変化が影響しているものと考えられています。

 前立腺がんは主に外腺(辺縁領域)に発生します。ほかの臓器のがんとは異なりゆっくりと進行するため、早期に発見できれば、ほかのがんに比べて治りやすいがんであるといえます。
 しかし、初期には自覚症状がほとんどないため、発見が遅れることがあります。進行すると最終的には骨やほかの臓器にまで転移することがあるため、早期に発見し、適切な治療を行うことが大切になります。
前立腺がんの症状
 早期の前立腺がんには、がん特有の症状はありません。
 がんが進行すると、
尿がでにくい排尿時に痛みを伴う尿や精液に血が混じるなどの症状がみられることがあります。
 さらに進行すると、がんが臀部と腰の骨を中心とした体内のほかの部位にまで転移します。骨に転移した場合には、骨痛があらわれることがあります。
前立腺がんと前立腺肥大症の違い
 前立腺肥大症は、前立腺の病気のなかでもっとも多くみられる病気です。
前立腺の肥大には、加齢によるホルモンバランスの変化が影響するものと考えられています。
 前立腺肥大症は内腺に発生する良性腫瘍です。悪性腫瘍である前立腺がんとは異なり、周囲に広がったり、骨やほかの臓器に転移することはありません。また、前立腺肥大症から前立腺がんに進むことはないと考えられています。
 前立腺が肥大していても症状がみられない人もいますが、
前立腺肥大症内腺(尿道を取り囲む部分:移行領域)で発生するため、尿道が圧迫され狭くなることで、尿がでにくい、トイレの回数が多くなる、尿をしたあとすっきりしない、などの自覚症状があらわれます。排尿に関連する症状があらわれるようになると日常生活に支障をきたすこともあるため、適切な治療が必要になります。

 一方、
前立腺がんは、主に外腺(尿道から離れた部分:辺縁領域)に発生するため、早期での自覚症状はほとんど現れません。がんが進行して尿道や膀胱を圧迫するようになると、排尿時の症状や血尿などが現れるようになります。

前立腺がん 前立腺肥大症
発生
部位
経過 進行すると排尿障害があらわれたり、骨やほかの臓器に転移する 肥大により尿道が圧迫されて、排尿障害があらわれる
転移はしない
                          参考『監修:群馬大学名誉教授山中英壽先生What's前立腺がん』
前立腺がんになりやすい人とは?
 前立腺がんの発生に間違いなく関係しているのは、加齢とホルモンバランスです。
 年齢でいえば、50歳以上の男性の3割、80歳以上の男性の6〜8割に小さい前立腺がんがみつかっています。そして、遺伝的に血縁者に前立腺がんの患者さんがいる場合は危険率が高くなります。
 食事に関していえば、動物性脂肪を含む高脂肪食(チーズ・卵・豚肉など)の摂り過ぎはがんの危険因子になりますが、反対に大豆・野菜・果物・ウコンなどは前立腺がんを抑制する働きがあります。肥満体型やタバコ・アルコールをよく飲む男性は特に注意しなければなりません。

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