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特定健診

特定保健指導
 近年、我が国では、急速な高齢化に伴い、疾病構造が変化して生活習慣病等(脳卒中、心臓病、糖尿病、がん等)が増加し、医療費が国民所得の伸びを超えて伸び続けています。 
 そして、高齢化とならび今後ますます少子化が進めば、世界最長の平均寿命と高い医療水準を達成してきた国民皆保険制度の維持が困難な事態になることが危惧されています。
  このため、医療制度改革の一つとして、中長期的に医療費の伸びを抑制することを目的として、医療費高騰の原因の一つとされる糖尿病等の生活習慣病予防に国を挙げて取り組んでいくことになりました。
特定健康診査(特定健診)

 厚生労働省により、平成20年4月から実施が義務づけられた、内臓脂肪型肥満に着目した健康診査です。

 実施の目的は、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)を対象に生活指導を行い、生活習慣病を予防をすることです。その背景には、生活習慣病の中でも、糖尿病、高血圧症、高脂血症等が肥満と密接な関係にあることを掲げています。
 平成16年の国民健康・栄養調査では、メタボリックシンドロームに該当する比率は、40歳以上の男性では50%にも達しています。女性でもその数は25%以上と推測されています。

対象者
 平成27年4月1日現在、北九州市国民保険に加入している人で、引き続き平成28年3月31日までの1年間を通じ加入見込みの人で、平成27年度に40歳から74歳になる方
 ※75歳以上の方は、後期高齢者健康診査となります。
実施期間
 平成27年4月1日~平成28年3月31日
自己負担
 ご本人が加入されている各医療保険者(健康保険証を発行している国民健康保険、政府管掌健康保険、健康保険組合、共済組合など)によって異なります。
 ※特定健康診査受診券の自己負担欄に記載している金額に準じます。
 ※
後期高齢者健康診査の場合は一律500円が自己負担金となります。
検査項目
 《基本的な項目》
  ○質問票(服薬歴、喫煙歴等) ○身体測定(身長、体重、BMI、腹囲)
  ○血圧測定 ○理学的検査(身体診察) ○検尿(尿糖、尿蛋白、尿潜血)
  ○腎機能検査(血清クレアチニン)   ○尿酸値検査(血清尿酸)
  ○血液検査
   ・脂質検査(中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール)
   ・血糖検査(血糖値、ヘモグロビンA1c)
   ・肝機能検査(AST、ALT、γ-GT)

 《詳細な項目》
  ※一定の基準の下、医師が必要と認めた場合に実施します。
  ○心電図   ○眼底検査
  ○貧血検査(赤血球、血色素量、ヘマトクリット値)
↓
特定保健指導
 特定健診の結果、腹囲が男性85cm以上・女性90cm以上、もしくは腹囲が男女とも基準未満でBMIが25以上の者のうち、血糖(空腹時血糖が100mg/dl以上、HbA1cが5.2%以上)、脂質(中性脂肪150mg/dl以上、HDLコレステロール40mg/dl以下)、血圧(収縮期130mmHg、拡張期85mmHg以上)に該当する者を対象に実施します。(すでに治療中で服薬しているものは除く)

 指導の方法は、厚生労働省が定める方法により、医師、保健師、栄養管理士、または、食生活改善指導もしくは運動指導に関する専門的知識及び技術を有すると認められる者が生活習慣の改善のための取り組みに関わる動機付けに関する支援を行います。(厚生労働省「特定健康診査・特定保健指導の円滑な実施に向けた手引き」より一部抜粋)

 特定健診と特定保険指導を要約すると、40~74歳までのほとんどの人に義務づけられる健診で、腹まわり(おへそのまわりの一番大きい部分)が、男性は85cm以上、女性は90cm以上がピックアップされます。但し、この方法だと身長の低い人がもれる可能性があるため、腹まわりは基準以下でも、BMI(肥満度を表す指標)が25以上の人もピックアップされます。

 そして、その他の検査項目(血糖値、中性脂肪、HDLコレステロール、血圧)の中で
2項目が要注意数値を示した人には、特定保健指導が行われることになります。特定保健指導は、減量するために食生活や運動等の指導を受けることになります。
メタボリックシンドロームとは??
 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)とは、内臓のまわりに脂肪がたくさんついた内臓脂肪の蓄積や体重増加による内臓脂肪型肥満を共通の要因として、高血糖、脂質異常、高血圧の危険因子が2つ以上重なった状態です。重なる危険因子の数が多ければ多いほど、虚血性心疾患、脳血管疾患等を発症する危険性が高くなりますが、内臓脂肪を減少させることで、これらの病気の発症の危険性を抑えられることが明らかになってきました。
 すなわち、内臓脂肪型肥満に起因する糖尿病、高脂血症、高血圧は予防可能で、また、発症した後でも、血糖、血圧を等をコントロールすることにより、心筋梗塞等の心血管疾患、脳梗塞等の脳血管疾患、人工透析を必要とする腎不全などへの進展や重症化を予防することが可能となります。
特定健診 検査の流れ
特定健診
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検査と情報提供
↙ ↘
リスク要因なし リスク要因あり
↓ ↓
情報提供のみ 特定保健指導
↘ ↙ ・動機付け支援
・積極的支援
評価(全体評価)

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