霧ヶ丘つだ病院

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呼吸リハビリテーション

息苦しさでお悩みの方へ

呼吸リハビリテーション

呼吸リハビリテーションとは??

慢性の呼吸器の病気の方は、息切れのために動くことが怖くなったり億劫になったりすることがあります。
そのため普段から動くことを避けるようになることから、少し動いただけでも強い息切れを感じるようになり、さらに動かなくなるといった悪循環を繰り返します。

呼吸リハビリテーション

呼吸リハビリテーションの目的はそのような悪循環を止め、日常生活を楽に過ごしてもらうことや、ご自身の趣味など好きなことを続けてもらうことにあります。
「ちょっときついかなあ」と思うような運動を続けて体力をつけたり、上手な体の使い方を練習したり、動作に合わせた呼吸の練習、必要であれば補助具や環境の調整をすることにより日常生活動作が楽になります。
呼吸リハビリテーションは吸入薬や飲み薬、酸素吸入というような治療を行っていても、さらなる効果が期待できます。
動ける、楽になったという感じをつかんで、毎日を前向きに暮らしましょう。

≪内容≫

  • マシンや機器を使用して運動
  • 息切れしにくい呼吸法の練習
  • マッサージや呼吸介助といった方法での息切れ軽減のアドバイス
  • 上手な痰の出し方の練習
  • 日常生活動作(歩くことや、お風呂に入るなど)での呼吸法と上手なからだの使い方、道具のアドバイス
  • アロマやクリニカルアートなどで心の健康・精神的なケア
  • 栄養指導を通して食事についての知識とアドバイス
  • 吸入薬の正しい使い方、その他のお薬に関する知識とアドバイス
  • 酸素機器の使い方を練習
  • 病気についての知識とアドバイス
  • 社会資源の活用方法を提供
呼吸リハビリ

足立山を眺めながらトレーニング

呼吸リハビリ

朝は皆で呼吸体操から始まります

呼吸リハビリ

天気の良い日はウッドデッキに出て歩行訓練も

呼吸リハビリ

外来の呼吸リハビリでは、アロマテラピーや音楽療法などの代替療法も行います

呼吸リハビリテーションを開始するにあたって

体調が悪い時(じっとしていて脈がいつもより早かったり、熱があったり、足が普段よりもむくんでいる時など)はまず、かかりつけの先生に相談しましょう。
呼吸器の病気で困っている方ならどなたでも始められます。自分には体力がなくて運動なんてできないと思っている方や、リハビリをする自信がないという方はぜひご相談ください。
まずはマッサージやリラクセーションを行いながら、息切れを軽くすることから始めていくこともできます。
ゆっくりと自分のペースで呼吸リハビリテーションを行っていきましょう。

さぁ、呼吸リハビリを始めましょう!

  • 呼吸リハビリテーションは短期間で効果が出ることは少ないですが、継続することで体力がつき、息切れが軽くなります。
    そして呼吸リハビリテーションを継続しながら体力を維持していくことが大切です。
  • 運動を楽しみながら行うために、季節を感じるような歩行トレーニングのコースを作ったり、好きな音楽を取り入れたり、楽しく運動が続けられる工夫をしましょう。
  • 一人で黙々と運動をすることは辛く、継続ができません。
    同じような病気を持った仲間と一緒に呼吸リハビリテーションをすることも継続のコツです。
  • 自宅でも呼吸リハビリテーションを継続できるようにDVDも作りました。
    自宅にお持ち帰りいただき、家族の方も一緒に体操などの運動を続けて、前向きに生活しましょう。
呼吸リハビリ

呼吸リハビリ

呼吸リハビリのビデオ・ガイドブック・運動日誌

病気とうまくつきあっていくために・・・

当院では日々のリハビリテーションのほか、呼吸リハビリ教室をしています。
専門の医療スタッフがそれぞれの内容でレクチャーをしています。
いろいろなご質問にもお答えいたします。
入院患者さんへの呼吸リハビリ教室では、主に呼吸器の仕組みや病気とどのように付き合ったらいいのかという内容のお話をしています。
外来患者さんへの呼吸リハビリ教室では定期的な体力測定に加え、「心身ともにリラックスしていただこう!」という視点から、アロマテラピー・ヨガ・音楽療法・リラクゼーション・クリニカルアートを取り入れて、外来での呼吸リハビリの継続を図っています。
また、これらは単に楽しければいいというものではなく、ストレスマネージメントを目的とした統合(代替)医療として実施しています。

外来呼吸リハビリテーション

1週間に1~2回通院してもらい、運動を継続していきます。
リハビリがない日には自宅での運動や自己管理表などを用いて普段の体調をチェックしていただき、リハビリに来られた時に体調と病気の自己管理ができているかなどの確認をしていきます。
呼吸器の病気がある方は栄養状態も崩れやすいため、必要に応じて栄養指導もしています。

≪外来呼吸リハビリテーション教室の内容≫毎週金曜日10:00~11:00

  • 体力測定
    ⇒3カ月に1回の頻度で体力測定をおこない、健康の維持をしていきます
  • ボッチャ
    ⇒障害者スポーツとしてパラリンピックでも行われている競技です。楽しく体を動かしましょう
  • アロマテラピー
    ⇒心とからだを穏やかに回復する自然療法です
  • クリニカルアート
    ⇒脳と心を活性させ、認知症の予防や心のケアをしています
  • ヨガ
    ⇒ヨガを通じて頭と思考のバランスをとります
  • 健康維持のために
    ⇒熱中症やインフルエンザなど、時期に合わせたお話をしています
  • 音楽療法
    ⇒音楽の力で心やからだの不調を回復・改善します
  • 呼吸と栄養
    ⇒管理栄養士より調理の実演を行います
  • 座談会
    ⇒おなじ呼吸器の病気をもった方と情報交換をしましょう

入院呼吸リハビリテーション

慢性の呼吸器の病気は良くなったり、悪くなったりを繰り返します。
体調をくずして入院した場合は、まず体調を整えるようなリハビリから開始し、少しずつ運動を行っていきます。
体調の回復に合わせた内容で無理なくすすめていきます。
呼吸リハビリテーション目的で入院された方は6週間のプログラムで集中的にリハビリを行い、落ちてしまった体力や筋力を回復させます。

≪入院呼吸リハビリテーション教室の内容≫ 毎週火曜日・金曜日13:30~14:30

  • 呼吸のしくみ、自分の病気を理解する
    ⇒病気によって生じる息切れ感、動悸、食欲低下、睡眠状態の悪化、不安、意欲の低下はなぜ起こるのかを理解する。
  • 効果的な呼吸の方法を身につける
    ⇒症状のコントロールと軽減を図る
  • 病気悪化の予防方法と対処の方法を知る
    ⇒症状の悪化の兆候とその対処法
  • 薬の理解を深める(作用、副作用)
    ⇒お薬(内服薬、吸入薬)を何のために使っているのかを理解する
  • 運動の方法を身につける
    ⇒効果をだすための運動は、どのような運動をどれくらいしたらいいのかを知る
  • 体重のコントロールと食事摂取内容に注意する
    ⇒食事にはどのように注意すればよいのかを知る
  • 禁煙の方法
    ⇒タバコをやめたい。禁煙するには?
  • 在宅酸素療法とリビングウィル
    ⇒ご自宅で生活を続けられるよう、在宅酸素療法について知る

在宅呼吸リハビリテーション

自宅で運動が継続できない、外来リハビリに通えないといった方は訪問リハビリで継続することができます。
訪問リハビリは1週間に1~2回、呼吸器専門の理学療法士や看護師がお宅に訪問し、運動やリラクゼーションといった呼吸リハビリテーションを継続していきます。
訪問リハビリでもその方の体調に合わせてできる内容からすすめていきます。患者さんの生活の場でのリハビリになりますので、日常生活で困っていることがあればご相談ください。
また、訪問リハビリには訪問看護の役割もありますので、体調チェックも合わせて行います。
訪問した際に血圧、脈拍、SpO2の確認や浮腫などの確認を行い、体調不良の早期発見にもつとめています。