特定健康診査(特定健診)
特定健康診査(特定健診)
厚生労働省により、平成20年4月から実施が義務づけられた、内臓脂肪型肥満に着目した健康診査です。
実施の目的は、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)を対象に生活指導を行い、生活習慣病を予防をすることです。
その背景には、生活習慣病の中でも、糖尿病、高血圧症、高脂血症等が肥満と密接な関係にあることを掲げています。
平成16年の国民健康・栄養調査では、メタボリックシンドロームに該当する比率は、40歳以上の男性では50%にも達しています。
女性でもその数は25%以上と推測されています。
自己負担
ご本人が加入されている医療保険者(国民健康保険、政府管掌健康保険、健康保険組合、共済組合など)によって異なります。
- 特定健康診査受診券の自己負担欄に記載している金額に準じます。
- 後期高齢者健康診査の場合は一律500円が自己負担金となります。
検査項目
《基本的な項目》- ○質問票(服薬歴、喫煙歴等)
- ○身体測定(身長、体重、BMI、腹囲)
- ○血圧測定
- ○理学的検査(身体診察)
- ○検尿(尿糖、尿蛋白、尿潜血)
- ○腎機能検査(血清クレアチニン)
- ○尿酸値検査(血清尿酸)
- ○血液検査
- 脂質検査(中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール)
- 血糖検査(血糖値、ヘモグロビンA1c)
- 肝機能検査(AST、ALT、γ-GT)
※一定の基準の下、医師が必要と認めた場合に実施します。
- ○心電図
- ○眼底検査
- ○貧血検査(赤血球、血色素量、ヘマトクリット値)
特定健診は40~74歳までのほとんどの人に義務づけられる健診で、腹まわり(おへそのまわりの一番大きい部分)が、男性は85cm以上、女性は90cm以上がピックアップされます。
但し、この方法だと身長の低い人がもれる可能性があるため、腹まわりは基準以下でも、BMI(肥満度を表す指標)が25以上の人もピックアップされます。
そして、その他の検査項目(血糖値、中性脂肪、HDLコレステロール、血圧)の中で2項目が要注意数値を示した人には、特定保健指導が行われることになります。
特定保健指導は、減量するために食生活や運動等の指導を受けることになります。
男性 | 女性 | |
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腹囲 BMI |
85cm以上もしくは BMI125以上 |
90cm以上もしくは BMI125以上 |
血糖 | 空腹時血糖100mg/dl以上かつ HbA1cが5.2%以上 |
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脂質 | 中性脂肪150mg/dl以上、 HDLコレステロール40gb/dl以下 |
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血圧 | 収縮期130mmHg以上、 拡張期85mmHg以上 |
指導の方法は、厚生労働省が定める方法により、医師、保健師、栄養管理士、または、食生活改善指導もしくは運動指導に関する専門的知識及び技術を有すると認められる者が生活習慣の改善のための取り組みに関わる動機付けに関する支援を行います。
(厚生労働省「特定健康診査・特定保健指導の円滑な実施に向けた手引き」より一部抜粋)